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けんたろう日記
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「医療的ケア児の災害時の避難対策について」~現場の声を聞かせていただきました~

2020年01月16日

本日夕方、新潟市内の総合病院にお邪魔し、小児科医をはじめとした専門スタッフの皆さんから
現場の声を聞かせていただきました。昨年末に続き、今回で2回目です。

テーマは、「医療的ケア児の災害時の避難対策について」。
在宅で暮している子どものうち、生きていくために常に医療が欠かせない子どもが、災害時に
どのようにして避難し、また、避難所生活を送るのかという難題についてです。

医療的ケアは、人工呼吸器や、たんの吸引、チューブを使って直接胃に栄養を届ける経管栄養など様々です。

お話は、災害時のみならず、日常生活の苦難、特にお母さんの苦難にも及びました。
パンク寸前のお母さん、もちろんお父さんやそのほかの保護者がたくさんいらっしゃるそうです。

世の中、AIやIoT、ICTにドローンと、ドラえもんが出てきたような革新的な技術で埋め尽くされようと
しています。

にも関わらず、他方で、数少ない、こうした苦難を抱えるご家族に「安心」というひとつのことすら
与えられない状況があります。

小児科医療の現場の皆さんはそれを直視され、理不尽さを感じながらも繁忙な業務をこなされておられます。

お忙しい中、私のような者にお声掛けいただき、体制の充実を託してくださったことを重大に受け止めて、
さらに勉強と発言と行動に努めてまいりたいと身が引き締まりました。

体制の充実には財源が必要です。どんな財源確保策が適しているのかは、「経済を活性化する」、
「時代に合わない税金の使い方を見直す」など議論の余地があると思いますが、少なくとも、
このような厳し過ぎる苦難を抱えておられるご家族に安心してもらえる施策を講じる財源すら無いとすれば、
努力が不足していると考えます。もちろん私もその当事者の一人です。

ぜひ、皆さんからもお知恵と勇気をいただきたくよろしくお願いします。

長い独り言を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

※なお、現在新潟市では、人工呼吸器の装着が必要な方については、個別に災害時避難計画を定めて対応する
ことになっています。それ以外の方については、ご家族による「自助」、地域の助け合いによる「共助」に
よって通常の避難所に避難し、市の医療福祉関係スタッフが必要に応じて福祉避難所や医療機関への移送に
ついて判断することになっています。



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